“2021年秋オープン予定”「道の駅 笠間(仮称)」

“2021年秋オープン予定”「道の駅 笠間(仮称)」

2019年5月24日
建築

概要

道の駅「笠間」は茨城県笠間市に建設中の道の駅。正式名称は未決定。2018年に基本計画がまとめられ、2020年9月に着工済み。2021年9月の開業を目指しています。令和元年に国土交通省「重点道の駅」に選定され、道の駅の機能にくわえ、地方創生の拠点としても期待されています。

茨城県笠間市は茨城県中央部にあり人口約7.3万人。東側で水戸市、西側で桜川市に接しています。日本三大稲荷の一つである「笠間稲荷神社」や陶器の「笠間焼」が有名。また「栗」の生産量が全国一で、近年では栗を使ったお土産やスイーツを積極的にブランディングしています。

豊かな自然を活かした「ETOWA KASAMA」も注目されており、キャビンやテントを常設したグランピングリゾートで都心からのアクセスの良さもあり人気を博しています。

茨城県内で計画中の道の駅は「「道の駅 龍ヶ崎(仮称)」、「道の駅 常総(仮称)」そしてこの「道の駅 笠間(仮称)」の3施設です。2019年には国道50号線バイパス沿いに「グランテラス筑西(2019夏)」がオープンしています。

笠間の建設場所は国道355号に面した農地となります。この敷地の近くにはJA常陸が運営する既存の農産物直売所があり、このリニューアル計画を契機としています。笠間の国道といえば北関東を東西で横断する国道50号が主力ですが、交通量調査や安全面など様々な視点から敷地比較検討しを選定されました。

設計・施工

2020年夏現在、設計が完了し工事施工者が入札により決定し、9月から着工して建設中で、2021年(令和3年)秋のオープンを目指しています。建物の基本設計は「三井共同建設コンサルタント・計画環境建築JV」、実施設計は「柴建築事務所」が担当。基本設計は土木系コンサルタントと建築設計事務所による共同設計体。「計画環境建築」は栃木県の「道の駅みかも」を設計しています。実施設計の柴建築事務所は水戸に本社を置く地元の建築設計事務所です。県内の学校建築をはじめとした公共建築を多く手掛けています。施工は地場のゼネコンである株木JVとなります。「あみアウトレット」や県内の多くの建築を施工しています。

施設全体のデザインは切妻型の建物を連続して配置し「商家」をイメージし、中央の顔となる部分には古民家の茅葺屋根をイメージ、さらに笠間稲荷の山道を想起させる広場を設ける計画としています。また茨城県産の木材を多用し茨城の林業のショールームを目指すともしています。

農産物直売所とレストランを挟むように参道をイメージした大屋根空間が設けられます。笠間市は稲田石の産地としても知られており、道の駅ではこの稲田石を参道の床石として用いることが検討されています。災害時には応急スペースとして活用されることを可能とし、平時には様々なイベントやマルシェなどの出店が可能なスペースとなります。

新道の駅のコンテンツ

道の駅の定番「農産物直売所」は近隣の既設店舗「みどりの風」が新たな道の駅に移転。テナントも順次決定しています。レストランは水戸の「NTB」が担当します。同社は茨城県を中心とした北関東に複数店舗を持つ運営会社でラーメン店「ちゃあしゅう屋」や「珈琲哲学」などのチェーン店のほか複数のレストランを運営しています。

「天辺ダッシュカンパニー」はつくばに本店を置く「活龍」はつけ麺が有名なラーメン 店。また「グリルK」は東京、埼玉に3店舗あるハンバーグの名店です。

施設面では上記のほか、コンビニエンスストア、農産物直売所、飲食施設、栗ミュージアム、笠間ミュージアム等を計画しています。

栗ミュージアムでは生産量日本一を誇る笠間の栗を使った商品やスイーツを販売し、笠間ミュージアムでは笠間焼などの市の名産の展示などが想定されています。

コンビニエンスストアは「ファミリーマート」に決定しています。道の駅建設地と同じ交差点には既存のセブンイレブンがあります。

このように「道の駅かさま」は農産物直売所やレストラン、情報発信施設など道の駅の基本要件を笠間の魅力を多分に活かしながら、コンビニなど利便性の高い施設も組み合わせることで、総合力の高い道の駅になるものと思います。

指定管理者は第3セクターとなる「株式会社道の駅笠間」となり、これから具体的な道の駅のコンテンツ作りやテナント選定、レストランメニューなどの検討が進められています。

栃木県内の道の駅には積水ハウスとマリオットの共同プロジェクト「trip base」が供用開始となりました。 tripbaseは道の駅に隣接する敷地にホテルを建設し、レストランや買い物など道の駅の利用を前提とし、地域観光の拠点としていく取り組みです。マリオットグループの「フェアフィールドバイマリオット栃木茂木」、同「栃木宇都宮」、同「栃木日光」を2021年春までにオープンさせています。茨城県の道の駅、とりわけ「笠間」のような旅の拠点となりうる場にも、このようなホテルが出来るとさらに注目を集めそうです。

"2019オープン"「道の駅 グランテラス筑西」

概要 道の駅「グランテラス筑西」は茨城県筑西市に2019年7月11日(木)12時…
iskaa.net

"2022年オープン予定"「道の駅 常総(仮称)」

概要 道の駅「常総(仮称)」は茨城県常総市に建設中の道の駅。正式名称は未定。20…
iskaa.net

"2020年度以降オープン予定"「道の駅 龍ヶ崎(仮称)」

概要 直近の市の公表によれば、敷地内の旧レジャー施設の埋設物調査を2020年10…
iskaa.net

"マウントフジアーキテクツスタジオ設計"道の駅ましこ

概要 「道の駅ましこ」は栃木県益子町の県道沿いにオープンした栃木県24カ所目の道…
iskaa.net
道の駅ましこは日本建築学会賞を受賞した話題作。道の駅×建築の好例となっている。「陶芸、地場農産品、移住促進」といった点でテーマが共通する。益子のツアーコースにもなっており、道の駅というコンテンツで笠間と益子が新たな繋がりを見せるか。

「重点道の駅」としての役割

「重点道の駅」制度は国土交通省と実施自治体などと連携しながら、独自の企画を評価し、道の駅を地方活性化の拠点として選定し、関連交付金を重点配分するなどで国が積極的に後押しする制度です。複数のテーマが企画されており、「次世代観光拠点」として新たな交通整備網を構築、電車や高速道路を活用し、高速バスや路線バスを利用しやすくする取り組み、「子育て世代支援」として常磐短期大学と連携した子育て支援施設の設置、「農業振興の強化」として地元大学・高校と連携し地元農産物を使用した商品の開発などの検討が進められています。