“2020年度以降オープン予定”「道の駅 龍ヶ崎(仮称)」

“2020年度以降オープン予定”「道の駅 龍ヶ崎(仮称)」

2019年5月22日
建築

概要

直近の市の公表によれば、敷地内の旧レジャー施設の埋設物調査を2020年10月に実施済みで、今後の撤去方針について検討を続けるようです。

道の駅「龍ヶ崎」は茨城県龍ヶ崎市に建設中の道の駅。正式名称は未決定。(2020年の開業を目指していましたが「地盤が軟弱であることが判明し護岸工事を一時中止しており開業時期を見直さざる得ない」と2019年12月に市が発表しました。地盤だけは土地固有の課題で一筋縄に行かない事情はあると思います。これまでこの地の積極的な開発がされてこなかった裏返しという見方もあるかもしれませんが、ここは関係機関が一体となって「道の駅龍ヶ崎」の完成に向けた道筋を見出して頂ければと願っています。)

建設場所は牛久沼と国道6号に面しており、地域資源の活用や主要道路のからのアクセスの良さという面では絶好のポイントにあります。

青く囲った場所が建設地。牛久沼を最大限に活用できることが分かる。

茨城の道の駅は北関東(群馬、栃木)の中では数が少なく、立地的に県北や県西、鹿行(県南東)に集中しています。

龍ヶ崎は県南エリアに分類されますが、ここは「道の駅空白地域」といえるエリアです。国道6号沿いという点でも、大幹線でありながら県内の道の駅はありませんでした。

ここの 最大の特徴は牛久沼という広大な水辺に面していることです。このようなウォーターフロント型の道の駅は関東圏内でも希少な存在と言えます。茨城はこの牛久沼を含め、霞ヶ浦や涸沼など多くの湖沼に恵まれながらも観光資源として十分に活用されているとは言えません。

水辺空間という条件を最大限に活かし、水場のアクティビティも取り入れる方向で計画を進めているようです。単なる国道の休憩場所に留まらない、新たな道の駅の代表格となるよう期待できそうです。

設計

施設(建築)の設計は「K計画事務所」(東京都)が担当。横浜駅前の「ベイクウォーター」など洗練された水場の商業空間の実績があり、牛久沼を活かしたデザインに期待がかかります。設計代表者の北山孝二郎氏はあの安藤忠雄氏の実弟として知られています。茨城県内では公表されている限りでは初の設計となり、期待がかかります。

K計画事務所が設計した横浜ベイウオーター。水辺空間にある商業施設として評価が高い。
ウォーターフロント型の景観例。レジャーボートなどが浮かぶ。

店舗

道の駅の必須店舗として「農産物直売所」を中心にフードコート、レストラン、コンビニエンスストアなど利便性を高めた定番の構成で進める模様。幅の広い店舗やコンテンツなどで充実した道の駅作りが期待されます。同じ県内には道の駅では初出店となったスターバックスコーヒーを有する「グランテラス筑西」が2019年にオープンしており、あらゆる面で比較される存在になるのではないか思います。

指定管理者(施設の運営)は「ファーマーズフォレスト・東急ハンズ共同企業体」が候補者に選定。「ファーマーズフォレスト」は宇都宮市に本拠を置く、第6次産業のコンサルティング会社で「道の駅 宇都宮ろまんちっく」の村内施設のプロデュースやクラフトビールの開発など食や農を中心としたブランディングなどを手掛けています。「東急ハンズ」は言わずと知れた総合雑貨ショップで都内繁華街を中心として全国に店舗を構えています。

今回、「東急ハンズ」が共同指定管理者となっている点は、本プロジェクトの注目ポイントと言えるかもしれません。フードコートやレストランなどで展開するグルメコンテンツについてはファーマーズ・フォレストが担当し、東急ハンズが幅広い雑貨販売店舗の実績やノウハウを活かして、新たな「道の駅」のプロデュースが期待されます。

基本計画時のプランニングと店舗構成。

店の選定についての発表はこれからですが、利用者にとっては最も興味のある点だけに引き続きウォッチしていきたいと思います。