2020年10月オープン “道の駅宇都宮ろまんちっく フェアフィールド・バイ・マリオット栃木宇都宮”

2020年10月オープン “道の駅宇都宮ろまんちっく フェアフィールド・バイ・マリオット栃木宇都宮”

2020年2月15日

概要

積水ハウスとマリオットグループの共同プロジェクト「Trip Base 道の駅プロジェクト」は全国の道の駅に隣接する場所にロードサイド型のホテルを新設。当道の駅は「フェアフィールド・バイ・マリオット栃木宇都宮」として2020年10月7日オープン。

マリオットと積水ハウス「道の駅ホテル」を2020年秋より展開

概要 マリオットグループと積水ハウスは道の駅と国内自治体と連携し「Trip Ba…
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プロジェクトのファーストステージとして2020年秋に全国5県に15のホテルを誕生させる計画。栃木県の計画ホテルは3箇所で、当ホテルの隣接道の駅は「ろまんちっく宇都宮」となります。新ホテル名は「フェアフィールド・バイ・マリオット栃木宇都宮」。栃木県内では「道の駅もてぎ」に「もてぎ」、日光中心エリアには「栃木・日光」を建設中。

2020年11月オープン道の駅 "フェアフィールド・バイ・マリオット栃木もてぎ"

概要 積水ハウスとマリオットグループの共同プロジェクト「Trip Base 道の…
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2021年3月オープン "フェアフィールド・バイ・マリオット栃木・日光"

概要 積水ハウスとマリオットグループの共同プロジェクト「Trip Base 道の…
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ろまんちっく村のエントランス。ゲート風の造りは当初、料金徴収を想定していた時の名残りだとか。

「道の駅ろまんちっく村」は栃木県宇都宮市にある道の駅で「滞在体験型ファームパーク」として46haある広大な敷地に3つのエリア(森のエリア、集落のエリア、里のエリア)が展開されているテーマパーク型の道の駅です。

2020年11月オープン道の駅 "フェアフィールド・バイ・マリオット栃木もてぎ"

概要 積水ハウスとマリオットグループの共同プロジェクト「Trip Base 道の…
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もともとは「ろまんちっく村」として宇都宮市が農業振興などを目的として1996年に開設しましたが、来場者数の確保が困難になってきたこともあり、2012年に道の駅の機能をプラスしてリニューアルしました。道の駅ブームの後押しもあり道の駅化は成功、現在では年間100万人の来場者を集客しています。

集落のエリアから森のエリア方向を眺める。広大な敷地を活かしたファームパークも売り。

ホテルの敷地は「集落のエリア」に隣接する場所で、飲食施設にほど近い場所にあって、ホテル利用者の利便性を考慮したエリアに位置します。人気の道の駅にできる話題のホテルはどのような仕上がりになるのでしょうか。

物産販売店や飲食施設が並ぶエリア。土日ともなると多くの利用者で賑わっている。

道の駅宇都宮×フェアフィールド・バイ・マリオットホテル

ホテルのブランドはマリオットが運営する「フェアフィールド バイ マリオット」になり、国内初のブランド展開となります。

道の駅に隣接して建設。緑豊かな外構と十分な駐車場が整備されている。

建物の設計・施工は積水ハウスが担当。年間1万棟以上の建物を手掛け、総計2百万戸以上の建築戸数を誇る積水ハウスがホテルをプロデュースします。

建築としては賃貸アパート向け商品である「シャーメゾン」シリーズを基本としたモデルが有力。耐震性に優れた重量鉄骨を採用したモデルで規格の統一化による短工期が可能な形態です。

通常と異なるのは用途が「共同住宅」ではなく「ホテル」であるということで、利用者が固定のユーザーから一時的な宿泊者になることぐらいです。「生活」か「宿泊」かは建築技術的に大きなインパクトはありません。

シャーメゾンをベースとしつつも、高級感のあるサイディングにより外観をまとめている。都会的なレジデンス風の仕上がりで、マリオットのラベリングも名前負けしていない。

建物は3階建、延床面積約3,200㎡で室数は87室。室タイプ構成はツインとキングが用意されており、1室あたり25㎡で広めの設定となります。

Trip Baseプロジェクト全体の室数構成は50〜99室となりますので、宇都宮が規模の大きい計画であると言えます。先に記載したとおり、この道の駅には日帰り温泉施設に併設したホテル「ヴィラ デ アグリ」が既に存在します。どう棲み分けていくのでしょうか。

価格と道の駅飲食スペースとの連携

1室1泊の価格は休前日泊1室2名で11,500円。ここにサービス料と税金が加算され13,915円。会員登録をすれば若干割安となります。当初1万円〜1.5万円になると発表されていましたので、ほぼ計画通りと言えます。

敷地内ホテル「ヴィラ デ アグリ」は休前日のツイン1泊で12,400円(2名・税込)。また、2食付きでも18,800円(2名)というプランもあります。いずれも入浴料込み。

アグリは室数がツイン3室、和室7室、和洋室1室と限られていることや温泉を主体とした和室利用が前提となるため、新ホテルと競合はしない、あるいは不足する室数を補完していく施設になると思われます。

道の駅併設の大きなメリットとしては、発表されているとおり、飲食を道の駅で提供できるという点があると思います。ホテル内にはレストランや朝食会場を設けずに道の駅を利用を促すことで、ホテルにとっては専用スペースの設置や従業員の確保も不要となります。道の駅にとってもホテル利用者が入場してくれるため、双方にとってWIN-WINの関係となるでしょう。

レストラン「麦の楽園」は地産地消をテーマにしたブルワリーレストラン。地ビール「麦次郎」、「麦太郎」、「餃子浪漫」、「黒ビール」のほか季節銘柄も用意されています。レストランとガラスで仕切られたビール工場を眺めながら飲食を楽しむことができます。食事は地元の野菜を使用したメニューが売り。地元栃木の豚肉と野菜を使用した「里山プレート」が一番人気です。

「そば処くにもと」は手打ちの蕎麦がリーズナブルに楽しめるそば店。もり蕎麦が650円、新鮮野菜の天ぷらと手打ち蕎麦(天ぷら蕎麦)も1,050円で味わうことができます。(営業時間は10時〜18時。L.O17時)

「らーめんにっさと」は醤油ベースのシンプルならーめん。宇都宮餃子や「道の駅もてぎ」で有名な「ゆず塩ラーメン」もあります。

当道の駅の飲食施設「麦の楽園」の閉店時間が21時となっていますので、夕食時はホテルユーザーも困ることはなさそうです。一方、開店時間は10時。アグリ宿泊者は事前予約により「ゆず庵」で1,200円の朝食を取ることが出来ますので、同じ運用を新ホテルにも適用する運びになるのではないかと思います。

道の駅側からのアプローチ。

アクセス

栃木県宇都宮市新里町丙254番地。東北自動車道「宇都宮IC」より5分。ホテルはレストランエリアに隣接。JR宇都宮駅からはバス路線もあり約40分ほどで到着。