マリオットと積水ハウス「道の駅ホテル」を2020年秋より展開

マリオットと積水ハウス「道の駅ホテル」を2020年秋より展開

2019年2月3日
ホテル

概要

マリオットグループと積水ハウスは道の駅と国内自治体と連携し「Trip Base 道の駅プロジェクト」を展開する方針を発表。道の駅に新たなロードサイド型ホテルを開業させます。これまで休憩場所としての通過点であった道の駅にホテルという滞在シーンを用意し新たな観光拠点づくりを加速させる方針です。

これまで国内のロードサイド型のホテルチェーンといえば高速IC付近を中心とした「ルートインホテルズ」や4人で1万円で提供する「旅籠屋(はたごや)」が有名でした。ここに「空白」だった道の駅やその周辺地域を活用したホテルにマリオットと積水ハウスが参入します。

ターゲットはインバウンド需要の地方への取り込みや国内の新たな旅のスタイルの提供です。

栃木県内の道の駅ホテルの開業予定地は3拠点

まずは2020年以降に5府県(栃木県、岐阜県、三重、京都、和歌山)15拠点に1000室規模で展開すると発表しています。このうち北関東からは「栃木県」がピックアップされており、以下の3拠点が公表されています。他のエリアは関西〜中部が中心のなか、関東では唯一「栃木県」の3拠点が選定されたのは大きい意味を持つと思います。

一つの県に2〜4箇所の道の駅を選定したのは、道の駅どうしのネットワーク(つながり)も考えたコンセプトであることやホテル経営の効率化といった側面もあると思います。

出典:積水ハウス、マリオットグループプレス資料。関西中心の構成ながらも栃木県には3拠点展開。

1.道の駅「うつのみやロマンティック村」

「うつのみやロマンティック村」は46haの敷地に「滞在体験型ファームパーク」としてプールや温泉、農産物販売など農業テーマパークとして確立されています。日帰り温泉にホテル「ヴィラ・デ・アグリ」が既に併設されていますかま、客室が10と少ないので、不足に対する拡大の意味を持つのかもしれません。

新ホテルの室数87。道の駅内の施設である「湯処あぐり」や「レストラン」を活用も視野に隣接した場所への建設となります。

宇都宮中心部からは車で25分程度、日光中心部も25分程度と同程度の距離感。

2020年10月オープン "道の駅宇都宮ろまんちっく フェアフィールド・バイ・マリオット栃木宇都宮"

概要 積水ハウスとマリオットグループの共同プロジェクト「Trip Base 道の…
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2.道の駅「もてぎ」

「もてぎ」もロマンテック村ほどの規模ではないものの「SL観光」を中心とした観光ツールや、「ゆず塩ラーメン」やとちおとめを使ったソフトクリーム「おとめミルク」など「食」を強みとした道の駅として全国屈指の集客力を誇ります。

近くには「ツインリンクもてぎ」があります。サーキットを中心に遊園地や温浴施設などを完備する総合レジャー施設です。

2020年オープン "道の駅ホテルもてぎ"

概要 積水ハウスとマリオットグループの共同プロジェクト「Trip Base 道の…
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3.道の駅「日光市」

建設地は日光市所野で日光東照宮から霧降高原へ向かう途中の別荘や保養所等が立ち並ぶエリアのようです。日光中心部を観光拠点として霧降高原にあるキスゲ平園地や大笹牧場などへ足を伸ばしやすいエリアとなります。

「道の駅日光」か「道の駅湯西川」いずれかの展開を試みたようですが、立地の都合上道の駅隣接型とはできなかった模様。唯一の”非”道の駅隣接型のホテルとして出店します。

ホテルのグレード、価格帯

ホテルはマリオットグループがアメリカ本土で広く展開する「フェアフィールド・バイ・マリオット」と積水ハウスが主体となって運営をするようです。

ホテルの価格帯は一泊二日で1万円〜1.5万円代を想定。同じくマリオットグループは栃木県内の日光中禅寺湖畔に「ザ・リッツ・カールトン日光」を建設中です。こちらはハイエンドユーザー向けのホテルで価格帯も6万円〜となっていることを考えれば、割安感のあるホテルと言えます。

(2020年オープン!)"ザ・リッツ・カールトン日光" に迫る | 建築の旅

2020夏にオープン予定の日光中禅寺湖の最高グレードのホテル
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ホテルのイメージが公表されていますが、積水ハウスとの共同ということになれば同社の賃貸共同住宅シリーズ「シャーメゾン」を軸とした作りになると想定されます。共同住宅とホテルというのは実は建物のつくりとしては似通っています。個室が連なる構造や耐火仕様などの構成がほぼ同様だからです。工場生産を主とし、工事工程も早いためホテルの建設には優位に働くと思います。

今回の開発で難しいのは道の駅の多くは自然地域にあることや、もともと国や地方公共団体が主体となって開発されてきた公共性の高い場所であるということが経緯としてあることです。公式コメントにもあるように民間企業主体と言いつつも法制度面では国や地方公共団体のバックアップが必要と考えられます。

姿を現したフェアフィールド・バイ・マリオット栃木宇都宮。道の駅ろまんちっく宇都宮に隣接。道の駅に新たな価値を吹き込む。

2020年秋開業が楽しみです。