道の駅ましこ ”建物編”

道の駅ましこは栃木県益子町の県道沿いにオープンした栃木県24カ所目の道の駅です。益子といえば「益子焼」として有名な陶芸のまち。もともと集客性のある町に、飛ぶ鳥を落とす勢いの「道の駅」が完成。一体どのような仕上りになっているのでしょうか?

アクセス

建物のある敷地は陶芸展が多く建ち並ぶ益子地区の中心エリアから数キロ離れた田園地帯の県道257号線沿いにあります。平たく言えば「田んぼの真ん中」、周囲に建物がなく起伏もないので視認性は高いと言えます。県道を走っていると、三角屋根を重ね合わせたような外観が出現します。

栃木県内24件目の道の駅。車社会で観光資源も豊富なので道の駅も多い。

設計者・施工業者

設計はマウントフジアーキテクツスタジオ(原田麻魚、原田真弘)、施工は熊谷組。設計は公募型プロポーザルによって選出されている。建物は完成当初から建築雑誌にも多く掲載され注目度を集めていましたが、平成29年度に栃木県初の「日本建築大賞」を受賞しています。

建物コンテンツ

建物内外は賑わいを見せており施設の人気の高さを感じさせます。建物内のコンテンツは「ましこのマルシェ」と銘打った「地場産の食品」や「工芸品」を扱うスペース、「陶芸品の展示」スペース、それから注目は「ましこのコンシェルジュ」。観光案内は定番としてここでは「定住・移住サポート」まで行なっています。

面積の半分はましこのマルシェ。北側テラス側にはレストラン。東側は展示やコンシェルジュが配置されている。

マルシェでは地場で採れたての野菜や果物を中心とし総菜や調味料、アルコール類などの商品も豊富で見てて飽きないレイアウトとなっています。冬の時期はもちろん「とちおとめ」が並んでいる。

建築の特徴

県道側から見た建物。南面の冬場の日射が強いのかガラス面にはカーテンが設置されている。右手前には十分な量のサイクルスタンドが置かれている。
仕上げに益子焼の土を塗った外壁。壁は大屋根を支える壁として機能している

約30mスパンに配置した大断面コンクリート壁の上に「八溝杉」の集成材を山型に架構。両側ともガラス張りを多用することで建物内外から架構が視認できる。天井面が織りなす複層的な構成は面積以上に広さを感じる。

八溝杉の集成材の大梁を屋根形状に合わせてダイナミックに架構

パンフレットを見るまで気がつかなかったのですが、この建築では扉の取手などのパーツに「益子焼」そのものを使用していたり、益子焼の原材料となる「土」を外壁に左官として使っていたりと地場の特徴を活かした建築となっています。

北側正面から撮影。逆光、、、

単なる道の休憩スポットだけの利用だけではなくなってきているのは近年の道の駅に共通していることですが、もっと長い時間居たくなるような場所であることは確かです。町に定住というコースまで促してるわけですものね。

課題というとトイレの狭さだろうか。集客力からするとタイミングによっては人が溢れそうだ。外置きのトイレ増築も遠くない気がします。