概要
「ティファニー銀座」は東京都中央区にある世界的貴金属ブランド「ティファニー(1837年に米で創業)」の国内店舗。1996年にアジアエリアを代表する旗艦店として東京・銀座にオープン。1987年築のビルディングを2008年に外装をリニューアルしました。
設計
設計は「隈研吾建築都市設計事務所」と「大成建設設計本部」。隈研吾事務所は東京都内の近作では「スターバックス リザーブ® ロースタリー 東京」、「根津美術館」、「一行院」、「明治神宮ミュージアム」、「高輪ゲートウェイ駅」、「東京中央郵便局JPタワーKITTE」でなど多数の物件で精力的な活動が続けられています。
"隈研吾"スターバックス リザーブ® ロースタリー 東京 目黒川沿いにあるスタバのハイエンドモデルストア
"隈研吾+三菱地所設計"KITTE 東京中央郵便局 JPタワー モダニズムの名建築と超高層ビルの融合
"隈研吾"明治神宮ミュージアム 神々が宿る杜の高さを超えないように納められたシャープさと透過性を持つ意匠
「大成建設設計本部」はゼネコンとして施工を中心としながらも、高い技術力に裏打ちされた設計部門を保有しており、新潟県燕三条市の「Snow Peak Headquaters」などの自社設計・施工物件などのほか、銀座エリアでは「ミキモト2」(伊東豊雄氏と共同設計)、「La・La・Grande GINZA」、「GINZA PLACE」など多数の実績があります。
建築の特徴
292枚のガラスパネルを使用したファサードが目を惹く建築です。パネルは上下左右に僅かに角度が付けられ、映り込みと透過パターンはパネルごとに異なり多面的な表情を外部に与えています。
ガラスパネルは目の異なるアルミハニカムを二重化し、高透過強化合わせガラスによりサンドウィッチしています。アルミハニカムは航空機分野で使用される材料で、透過度があり見る角度によって異なる見え方となる特徴があります。さらに、ガラスパネルの取り付け角度により全てのガラスが異なる表情を映し出し、または透過し、全体として粒のように見えるように意図され設計されています。
ダイヤモンドはその品質と同じくらいカッティングが重要だと言われています。ティファニーは石の品質もさることながら、宝石の美しい輝きを最大限に活かすために、高いカット技術を駆使して、特にメモリアルなシーンにおいて支持され続けてきました。このような同社の方向性や商品コンセプトをストレートに建築的に読み替えたファサードと言えます。