海の見えるJR日立駅

概要

JR日立駅は2011年に完成した妹島和世デザイン監修の駅舎。駅舎としての機能に加え東西の線路を横断する自由通路としての役割を持つ。「海の見える駅」としても有名で「海と駅」の関係性では必ずと言っていいほど話題となる駅。

西側から海に向かって一直線に伸びる

設計

デザイン監修「妹島和世」、設計「ジェイアール東日本建築設計事務所」。施工「東鉄建設」。当駅は妹島和世設計というイメージが先行していますが「デザイン監修」が正しい関与となります。デザイン監修という立場で設計に関われるのは超売れっ子の特権です。

妹島和世は地元茨城県日立市に生まれ水戸第一高校を卒業後、日本女子大学で住居学を学んでいます。建築家としてはまだ駆け出しとなる20年以上前に日立市内のパチンコ店を設計しています。また県内では「ひたち野リフレ」、「古河総合公園飲食施設」など本人の初期の作品が比較的多くあります。2018年現在「日立市庁舎」を設計し現在建設中。


建築、施設の特徴

ガラスの箱が駅の東西を横断するだけではなくさらに延長して海側へ張り出し、まるで海の上に浮いているかのような感覚が得られる。開放感の高いガラスは駅というよりもさながら「空港ロビー」のようで今にも航空機が接岸しそうな雰囲気すら感じます。

海の見える駅としては関東では神奈川県鎌倉市の江ノ電「鎌倉高校前駅」、小田原市の「根府川駅」が有名ですが、東向きビューの当駅は日の出が特に美しく、それだけを見るために早朝から訪れる人も少なくないようです。水平線が曲線であることを強く認識させられるほどの景色です。

橋上駅というと必ず線路横断のため改札に向かって両側から階段で上がる必要があり、通路部分は1階高い部分(2階部分)作られます。当駅では中央口から線路が1段下がった高さにあることから、このレベル差を最大限活用した設計となっています。中央口から見て駅舎が平屋として低く抑えられているため、橋上部分による両口の都市的な分断がほとんどありません。

常磐線と貨物駅としての規模も大きく貨物線用ホームの望むこともできます。

先端に張り出したボックス内にはカフェ「シーバーズカフェ」が入店。180度オーシャンビューが繰り出す景色は当然のことパンケーキが有名でカフェとしての評価も高く、駅の集客に一役買っています。

中央口側には「日立駅情報交流プラザ」があり地域の案内や物産品の販売スペースがあります。

場所柄、塩害の影響は相当あると思われます。今のような綺麗な状態を維持・継承していくために定期的なメンテナンスや清掃に気を使っていくことなるでしょう。

西側よりプラットフォームを望む。JRのコンテナボックスも絵になっている。

 

アクセス

JR常磐線で上野駅から特急で1時間30分です。車ですと常磐自動車道日立中央インターチェンジから車で10分程度となっています。海岸口の駐車場は30分無料ですので駅舎の見学だけであれば十分活用可能。

海に向かってカフェ部分が張り出している本建築のハイライト
改札。床はコンクリート床均しの上表面強化材塗りと見受けられる。やや鏡面化された床は人や景色が反射されることで空間に動きを与えている。