栃木県有名建築8選
栃木県は那須や日光といった全国有数のリゾート地をバックグラウンドとして、著名建築家により美術館や博物館建築などが多数設計されています。2000年頃から隈研吾氏が現在の活躍の足掛かりとする作品を那須や宇都宮周辺(那須町、那珂川町、高根沢町)で設計。数々の建築賞を得た新たな「道の駅」建築や公共図書館の可能性を広げる作品など見どころが豊富です。2000年頃から2020年に登場した比較的県内でも新しい建築をまとめました。
- 那珂川町馬頭広重美術館(那珂川町・隈研吾建築都市設計事務所)
- ちょっ蔵広場(高根沢町・隈研吾建築都市設計事務所)
- JR宝積寺駅(高根沢町・隈研吾建築都市設計事務所)
- 那須芦野・石の美術館 STONE PLAZA(那須町・隈研吾建築都市設計事務所)
- 那須歴史探訪館(那須町・隈研吾建築都市設計事務所)
- 道の駅ましこ(益子町・マウントフジアーキテクツスタジオ)
- リゾナーレ那須POKOPOKO(那須町・クラインダイサムアーキテクツ)
- みるる 那須塩原市立図書館(那須塩原市・UAo)
那珂川町馬頭広重美術館(那珂川町・隈研吾建築都市設計事務所)
地元にゆかりのあった青木藤作氏の歌川広重コレクション(寄贈)を展示・収蔵する美術館。切妻屋根に「八溝杉」をルーバーとして葺いた建築。その後、建築界で流行することになる木のルーバー建築の生みの一つ。
ちょっ蔵広場(高根沢町・隈研吾建築都市設計事務所)
同氏が設計したJR宝積寺駅前にある店舗施設。正面にある既存の蔵のリノベーションと合わせて「ちょっ蔵広場」と名付けられました。菱形に編んだような大谷石の新たな可能性を探る建築。
JR宝積寺駅(高根沢町・隈研吾建築都市設計事務所)
宇都宮から2駅北にある宇都宮線(東北本線)のJR宝積寺駅。階段に貼られた菱形縦使いの構造用合板による天井が圧巻。橋上駅という利点を活かしたダイナミックなデザイン。駅前は同氏が設計した「ちょっ蔵広場」があります。
那須芦野・石の美術館 STONE PLAZA(那須町・隈研吾建築都市設計事務所)
既存の石蔵を活用した石の美術館・展示室。既存の石蔵を繋ぐように、新たな石の可能性を探るような空間が付加されています。芦野石の落ち着いた風合いと水の外部空間がもつ適度な緊張感が全体のバランスを保っています。
那須歴史探訪館(那須町・隈研吾建築都市設計事務所)
芦野地区にある那須エリアの歴史資料館。既存の蔵に陣屋裏門と探訪館を組み合わせた庭・景色と一体となったなった切妻屋根の美しい建築。ガラスに周囲の景色が映り込む。ガラス、藁左官、芦野石と素材の良さをシンプルに表現。
道の駅ましこ(益子町・マウントフジアーキテクツスタジオ)
八溝杉の集成材を山型の架構として木質の大空間を実現しています。道の駅としては珍しいワンルーム型で物産販売所や案内所、レストランの賑わいが建物のどこにいても感じられます。外部には名産の益子焼に使う土を左官として用いて土の温かみが感じられる建物。
リゾナーレ那須POKOPOKO(那須町・クラインダイサムアーキテクツ)
2019年、旧二期倶楽部をリファインして「リゾナーレ那須」がオープン。中心施設として、新たにクラインダイサムのデザインにより「POKOPOKO」が付け加えられました。3つの円錐が「ポコポコ」と立ち上がっています。
みるる 那須塩原市立図書館(那須塩原市・UAo)
那須塩原市JR黒磯駅前に2020年に完成した最新の図書館。設計は伊藤麻里氏。「森のポケット」、「放射状本棚」、「リーフライン」と森の要素を取り込んだデザイン・コンセプトにより、自然の中で新しい発見があるように、図書館での新たな発見を促しています。