“スノーピーク基本設計受注”2024年開業予定”鹿沼市水源地域振興拠点施設”

“スノーピーク基本設計受注”2024年開業予定”鹿沼市水源地域振興拠点施設”

建築

概要

栃木県鹿沼市が計画している「水源地域振興拠点施設」は思川の主要開発事業「南摩ダム」の一環として「癒し」、「遊び」、「学び」、「集う」をコンセプトに温泉や飲食施設、キャンピングエリアなどのアウトドア拠点が整備される計画。建設が進む南摩ダムの下流側約1.5kmに位置するエリアに計画されています。

南摩川沿いの約50,000㎡の敷地に計画。奥には日光男体山がみえる。
河川沿いの田畑や蕎麦畑などの風景と一体となった整備が期待される。

「スノーピーク地方創生コンサルティング」による基本設計業務

鹿沼市が実施した本事業の基本設計業務は公募型プロポーザル方式により「スノーピーク地方創生コンサルティング」が最優秀者となりました。主な業務内容は敷地全体の造成やランドスケープ、建物の基本設計を行う業務。スノーピークは2017年に地方公共団体向けに地方創生コンサルタントを実施してきた経験から事業を子会社として法人化していました。

同社は「人生に野遊びを」をキャッチフレーズに総合アウトドアブランドとしてキャンプ・アウトドア用品の展開にくわえ、近年ではキャンピング施設の運営にも注力、また地方創生をビジョンに地方自治体におけるキャンピング施設の再生などの事業展開も図ってきました。

今回、4社によるプロポーザル(提案書審査)によりスノーピークが最終優秀者となり事業の「基本設計業務」を請け負いました。建物を工事するために使う図面を「実施設計」と言いますが、その一歩手前となる全体イメージ図、建物平面図や立面、断面図、そのもととなる平面の構成や各室の面積などの作成を行うものです。

今回のように自然環境が色濃く残るエリアの開発には建築設計のみならず、土木コンサルタントなどより専門性の高いチームづくりが求められるかと思います。

ランドステーション白馬は敷地や建築規模が近く、モデルとなりうる。

 

建築と景観。そして自然の魅力を引き出せるか。

施設構成

広大で自然豊かな南摩川沿いの約50,000㎡の敷地に約1,500㎡の木造平屋建築が作られます。建物には地場鹿沼産の木材が使用され、建物内には天然温泉による温浴施設、飲食施設、販売施設、食品加工施設、調理施設や学習などが入居する予定。

現時点では各室の面積配分やレイアウトなどは未定で、基本設計で設計者の提案を引き出しながら、ニーズも踏まえ具体化していくでしょう。

敷地内温泉掘削

本施設の主力コンテンツとなる「温泉」は敷地内に約1,500m掘削して専用温泉を確保。

施設の最大の売りとして先行して掘削が進められてきましたが、毎分133L、約33度の湯が湧き出ました。この湯は建物内の温浴施設に引湯されます。鹿沼市には県道246号沿いに日帰り温泉「前日光つつじの湯」があります。

スノーピークブランドの展開はあるのか

注目されるのが本施設は「スノーピーク」ブランドとしての飲食施設や店舗、キャンピング施設などが展開されるのかどうか、ということかとですが現時点では不明。現在受注しているのはあくまで施設の基本設計業務に過ぎず、公的な開発プログラムのうち一過程でしかない、ということです。

今後の流れとして「実施設計業務」が進められ施設の詳細設計が行われます。また並行して「指定管理者」(市から委託されて施設の運営を行う者)の特定がなされていくことになるのではないかと思われますが、道の駅などがそうであるように、施設のソフト面のプロデュースは「指定管理者」の差配が鍵を握るのではないかと思います。

公設であることからブランドを全面に押し出すことは難しいかもしれませんが、期待感や希望から話をすれば、モデルとなりうるのは長野県白馬村にある「スノーピークランドステーション」です。

"隈研吾設計"snow peak LAND STATION 白馬

概要 長野県白馬村にある商業施設。大手キャンピングメーカーの「スノーピーク」の直…
iskaa.net

約1,400㎡の建物にスノーピークの直営店舗、レストランが入り、さらにスターバックスコーヒーが入居しました。敷地内にはスノーピークキャンピング施設もあります。白馬村の案内所としても機能しており、前庭で様々な屋外イベントの開催が可能となっています。

集客性や話題性は抜群です。収益力と公的整備としてのバランスを考慮すれば十分ありだと思います。