“隈研吾設計”日本平夢テラス

“隈研吾設計”日本平夢テラス

2021年1月25日
建築

概要

日本平は静岡県清水市にある標高約300mの丘陵地でこの山頂部に展望施設「日本平夢テラス」があります。日本平は海岸線から約1.5kmにあるため、駿河湾の海岸線をなぞるように富士山まで伸びる一連の景観は国内でも有数の景勝地として多くの観光客に親しまれています。日本平夢テラスは360度遮るものがない地理的条件を最大限に活かした展望施設で、展望台からは富士山や三保の松原、伊豆半島、南アルプスなどが一見できる場です。テレビ塔(日本平デジタルタワー)に隣接し、外部の展望周回路はテレビ塔も含めて周回するように構成されています。

富士、駿河湾、日本平と繋がる雄大な景色。

富士宮市にある「静岡県富士山世界遺産センター」と並んで静岡県内における注目の建築作品です。

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設計・施工

設計は「隈研吾建築都市設計事務所」。46社が提出した県の設計プロポーザルにより選定されました。(次点は土屋辰之助アトリエ、3位MAMM&NEY設計共同企業体)

静岡県内では熱海に「COEDA HOUSE」、「ATAMI 海峯楼」、伊豆高原のレストラン「MIKUNI IZUKOGEN」、「JR足柄駅」などの作品があります。 近作では「スターバックス リザーブ® ロースタリー 東京」、「JR高輪ゲートウェイ駅」、「明治神宮ミュージアム」など引き続いて精力的な活動が続けられています。

施工は地元静岡の木内建設が担当。複雑な小屋組みはBIM(Building Information Modelingの略。3次元デジタル施工図により複雑な現場施工や絡み合う配管・配線処理など詳細な納まりをシミュレーションするツール)により検討が進められました。

建築の特徴

360度の景色が眺望可能な条件を最大限活かすべく、「法隆寺の夢殿」からヒントを得た8角形のプランニングにより全方位型に展開するデザインとされました。建物は3層構成(約13m)となっており、中央部分に階段を配して周遊的な動線によって、1階の展示フロアから入り、3階フロアの展望回廊にアクセスします。(2階にはカフェラウンジがあり利用可能)

主体構造は鉄骨構造ながらも小屋組は木造となっており、静岡県産の「富士ヒノキ」が使用されています。3階の外部テラスにも深く庇状に張り出していて、木組の伝統的な枠組みにより切り取られる富士や駿河湾の景色は、東海道の浮世絵のような一面も創り出しています。

外壁面もほぼ木材でまとめられており、軒や小口などを細かく木で刻み、全体の表情に深みを与えるとともに、これにより自己的に生じた印影が伝統的な社寺建築のような佇まいも見せています。

8角形の形状は法隆寺の夢殿からヒントを得ている。3階は360度の展望テラスとなり、周遊外部テラスに繋がる。
「富士ヒノキ」による小屋組。
3階から富士山方向の眺め。ガラスによりシームレスな景観を獲得している。
展望回廊は日本平デジタルタワーの周囲200mの周遊路となっている。富士山、南アルプス、静岡市内、駿河湾、伊豆半島を眺められる。
凹凸や庇の構成などにより、深みのある表情を醸し出している。
見上げは社寺建築を彷彿とさせる。

2階には富士を眺められるラウンジがあり、静岡の名産であるお茶や茶菓子わ楽しむことができます。

利用、アクセス

2021年1月現在

・利用料:無料

・営業・利用時間:「月 火 水 木 金 日 9:00~17:00」、「土 9:00~21:00」

・定休日:毎月第2火曜日及び年末(12/26~12/31)以外は開館。

・アクセス

(電車)

JR静岡駅:バス静岡日本平線で約40分終点「日本平石碑前」下車。

JR清水駅:バス山原梅蔭寺線で約30分「久能山下」下車し日本平ロープウェイ乗車。

(乗用車)
東名高速道路静岡ICから約25分、日本平久能山スマートICから約20分。

駐車場:200台