概要
予科練平和記念館は茨城県阿見町にある予科練(旧海軍の飛行訓練施設)展示施設。阿見町は現在も土浦駐屯地や霞ヶ浦駐屯地があり古くから軍の街としての歴史があります。その阿見町の霞ヶ浦と駐屯地を望む土地に予科練に関する展示施設が2018年にオープンしました。
![](https://iskaa.net/wp-content/uploads/2019/01/A8C7AA66-11EF-40F2-82CB-C8648EF195BB-1024x768.jpeg)
設計と施工業者
建築設計は吉村靖孝氏。吉村氏は早稲田大学建築学科の教授を務めながら、建築設計事務所を運営するプロフェッサーアーキテクトとして活動しています。代表作品は「ベイサイドマリーナホテル」(横浜市)、「ナカガワオフィスアネックス」などがあります。世界的に著名なオランダの設計事務所「MVRDV」に在籍していたことでも知られています。
![](https://iskaa.net/wp-content/uploads/2020/11/IMG_4548-1024x768.jpg)
![](https://iskaa.net/wp-content/uploads/2020/12/EF98F652-6F45-4E15-9DF6-AAE432F99D8B-768x1024.jpeg)
"MVRDV"GYRE(ジャイア)オランダのユニットが設計した渦のように回転しながら上層階へ誘導する建築
展示設計は乃村工藝社、施工は松浦建設。、乃村工藝社は展示を専門とする国内最大のコンサルタントです。
建物の特徴
建物は「亜鉛めっき鋼板」の直仕上げが印象的な外観。戦闘機の持つ金属的なイメージとリンクします。一つの面に対して市松調に開口や凹みをレイアウトし、白のパネルも用いながら閉鎖的になりすぎない立面を作り出しています。やや重めの素材を規則的なパターンによって軽快さを表現しています。
溶融亜鉛メッキはいわゆる「どぶ浸け」という方法により金属表面に耐久性の高いコーティングを作る方法です。亜鉛が溶かされた釜に材料を浸けて、金属の上に皮膜を作ります。機械的なプリント材料とは違って1枚ごとに違った表面を作り、経年の風化によって表面の味わいが変化していきます。
![](http://iskaa.net/wp-content/uploads/2019/01/5323E9AE-6BD8-4AF9-A764-34A42227D011-1024x768.jpeg)
全体形状は正方形でこの中に7つのボックスを展示スペースとして構成。ボックスごとにテーマを持たせて動線に従いボックス内外を繰り返しながら「入隊」〜「特効」までストーリーが組まれています。
市松に設けられた窓からは多方面に空が見え、飛行隊に関わる展示と空を交互に眺め、当時の隊員の想いを来館者がそれぞれに感じることができる空間だと感じます。
![](https://iskaa.net/wp-content/uploads/2019/01/C7253F5D-288F-4A87-9414-390816D440E5-e1547848671915-768x1024.jpeg)
![](http://iskaa.net/wp-content/uploads/2019/01/AC5CBBB8-61AD-4ED7-98B8-CE43BF9455D7-1024x768.jpeg)
アクセス
![](http://iskaa.net/wp-content/uploads/2019/01/8D459807-E524-4D00-A4B0-C55431A9157A-e1547848693614-768x1024.jpeg)