長野県阿智村”新”道の駅計画

長野県阿智村”新”道の駅計画

概要

長野県阿智村は県の南部に位置、飯田市の南方にあり村の西部は岐阜県中津川市に隣接しています。「星ふるさと」の愛称で知られ、夜空が透き通り、暗さ(観測しやすい環境)が優れていることから、星の観測を指標化したランキングで国内トップになったこともあります。村内を流れる阿智川沿いには昼神温泉があり温泉旅館が立ち並んでいます。

南には岐阜県と長野県にまたがる恵那山があります。信仰の山として知られ、山頂には7つの社が祀られています。

このような南信州の自然豊かで空気の澄んだ阿智村に新たな道の駅が計画されています。

手前が阿智村の中心部。道の駅が計画されている国道256号線は北側に伸びており約30kmで南木曽村に繋がる。中山道の42番目の宿場「妻籠宿」は南木曽村側の出口付近に位置。

道の駅計画

村では「阿智村辺地対策整備計画」において清内路(せいないじ)にあるキャンプ場を中心とした施設「ふるさと村自然園」に農産品販売所「清内路の森」を設け、さらにトイレのリノベーションを行うことにより「道の駅」登録条件をクリアし、道の駅登録を目指したいとしています。清内路地区は阿智村と南木曽村の間、約30kmをつなぐ国道256号線沿いの集落です。

村は地域活性化を図る拠点「道の駅」を整備することで知名度上昇、広い来客、雇用の創出を図っていく計画です。清内路地区は人口が減少が続いており高齢化が進行しています。

山深いエリアであり、新たに造成を行うことは現実的ではないため、既存の「ふるさと村自然園」を活用した道の駅を計画しています。

集落の規模や立地的にはコンパクトな道の駅を目指すのではないかと思われます。村の文化や自然、名所などに触れ合いながら、地元の食材を使った素材の販売や加工食品の提供などが想定されます。

阿智村の名所と道の駅づくり

道の駅が計画されている清内路地区は旧清内路村にあります。国道沿いに流れる川は花桃街道とも呼ばれ赤〜桃色の花が春になると咲き誇ります。その昔、ドイツから持ち帰った苗を植え始め、現在では約1万本が街道沿いに植えられ、毎年開催される「花桃まつり」には多くの人が訪れています。

阿智村の花桃

「手作り花火」は県の無形民族文化財に登録されています。その歴史は長く約300年間、その灯火が手作りによって受け継がれており、長野オリンピックの閉会式ではフィナーレを飾ったことでも知られています。

村内の浪合地区は国内有数の星空観測スポットとして知られています。数年前に完成した「浪合パーク」は星空観測のテーマパークで、ブースに囲われたエリアでプライベートに星空を観測したり、焚き火をしながら楽しめたり、最高の星空を最高の場所で堪能することができます。

今後の道の駅の整備検討段階で比較となるのは下條村にある「道の駅 信濃路下條」が挙げられます。「城とそば」というテーマを前面に押し出しながら、食事や販売はもちろん各イベントもあり多くの観光客を引き込んでいます。

道の駅登録のためには基本3機能である「休憩機能」、「情報発信機能」、「地域連携機能」を整備することが必要となります。阿智村の自然や文化面での良さを打ち出しつつコンパクトで身の詰まった道の駅が誕生することを期待したいと思います。

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今後のスケジュール

村の総合整備計画では道の駅化に必要な施設整備として位置づけている「清内路健康の森トイレ設置事業」、「ふるさと村自然園森の家改修事業」の計画期間を2022年までとしています。あくまで道の駅登録に必要な施設の整備であり、道の駅の登録やオープンについては公表されていません。

まずは村を中心とした基本計画策定が必要になると思います。基本計画はパプリックコメントなどを反映しながら基本設計、実施設計そして工事へと進んでいきます。並行して運営方式の検討、指定管理者選定、道の駅登録など、設置に向けては盛り沢山の仕事となります。