概要
「TSUTAYA BOOKSTORE 常総インターチェンジ(仮称)」は茨城県常総市のアグリサイエンスバレー構想に基づく第6次産業の新たな拠点として戸田建設がPPP事業者として参画するプロジェクトの一つで、民間集客施設として第3次産業分野(サービス)を担う施設として2023年5月下旬のオープンが予定されています。
立地する常総市は2006年に水海道市に石下町が編入され常総市となり、市を南北に流れる鬼怒川や小貝川といった大河川を背景として水運によって発展してきており、今回「TSUTAYA BOOKSTORE 常総インターチェンジ(仮称)」が建設される場所は常総市内の国道294号に面した田園風景が広がる筑波山も望めるビューポイントで、国道と交差する圏央道の常総ICもほぼ直結する道路交通上、利便性の高いエリアとなっています。
「TSUTAYA BOOKSTORE 常総インターチェンジ(仮称)」プロジェクトは「CAFE &BOOK」スタイルを取り入れた「親と子」、「食」、「生活」といったテーマを軸としたライフスタイル提案型の店舗とする方針が発表されています。「TSUTAYA BOOKSTORE 常総インターチェンジ(仮称)」はこのコンセプトや後述する建築設計者と合わせればTSUTAYAの旗艦店となる「蔦屋書店」レベルの新コンセプトストアとしてオープンすることも考えられます。「柏の葉 T-SITE」は千葉県柏市の柏の葉キャンパス駅近く、国道16号線沿いに2017年に開業した「蔦屋書店」を含む商業施設ですが、本の空間を中心とした「生活提案型」の店舗として根付きつつあるストアとなっています。「蔦屋書店」は全国で15店ほど数える人気施設となりましたが、都内を除けば関東では「湘南」、「浦和」、「柏の葉」が既存店となり、茨城県には「蔦屋書店」が未出展ながらも、アグリサイエンスバレーの目玉施設である「道の駅常総」と合わせた相乗効果が期待されます。
TSUTAYA BOOKSTORE 常総インターチェンジ(仮称)の設計と建設
当建物の建築設計は「SUPPOSE DESIGN OFFICE」が担当。同社は建築家の谷尻誠氏と吉田愛氏が共同主宰する建築設計事務所で、広島を拠点としながらも共同住宅、店舗、クリニック、教育施設など幅の広い建築タイプを全国的に多数展開し、近年特に注目を集めている建築設計事務所です。
事業としては建築設計に限らず多様で、一例として全国の絶景物件を取り扱う「絶景不動産」を運営することでも知られ、建築家として主となる建築部分と、それを取り巻く環境をトータルでプロデュースする方向性を持ち合わせています。また、SUPPOSE DESIGN OFFICEの東京オフィスには「社食堂」があり、所員用の食堂でありながら店舗として一般客も受け入れているという運営形態を取っています。茨城県内では「PLAY ATRE 土浦」、「JINS水戸内原店」のプロジェクトを手掛けています。
TSUTAYA×SUPPOSE DESIGN OFFICEの組み合わせが相乗効果となって、ライフスタイル型店舗として新たな付加価値が提供されることが期待されています。
建物の施工は茨城県の建設会社である「昭和建設」が担当。県内において教育施設を中心とした各種公共工事や民間物件等を多く手掛けています。
アグリサイエンスバレーとは
常総市が進める「アグリサイエンスバレー構想」は生産・加工・流通・販売までを一貫して同一エリアで行う事業計画で、道の駅を含めた第六次産業による地域活性化を目標としています。特に道路交通アクセスの良さを活かした農業と産業の交流ゾーンの拠点としての機能が期待されています。「アグリサイエンスバレー」は大きく6つのエリア(「①道の駅」、「②商業施設」、「③産業系施設」、「④大規模園芸施設」、「⑤観光農園」、「⑥都市公園」)を配置し、それぞれが有機的に相互に結びつきながら運営・発展していくエリア計画と言えます。例えば、「④大規模園芸施設」で生産・栽培された農作物を「③産業系施設」で加工し、「①道の駅」で販売。「⑤観光農園」で農業体験をしながら、「①道の駅」や「⑥都市公園」で食やレジャーを楽しむなど、横断的な広がりが期待されます。「TSUTAYA BOOKSTORE 常総インターチェンジ(仮称)」は②商業施設としての出店となります。
アクセス
住所:茨城県常総市むすびまち。(国道294号線沿い)