“軽井沢の道の駅”発地市庭

“軽井沢の道の駅”発地市庭

2019年4月24日

概要

長野県軽井沢町にある農産物直売店、飲食店、観光振興拠点。軽井沢の南エリアに位置。広い駐車場とトイレを備える構えは実質的に「道の駅」としての機能を持っている施設。

地元で採れる野菜や果物を中心に名産物を揃えており、軽井沢のお土産の品揃えも豊富です。

ビュッフェ方式のレストランや手打ち蕎麦店「大地の恵み」、地場のチーズを使ったピザ専門店「アトリエ・ド・フロマージュ」、豆腐を、使った料理店「白ホタルキッチン」など素材にこだわった店が並びます。

設計

建物の設計は宮本忠長建築設計事務所。長野県を中心として公共施設や文化施設、教育施設、観光拠点施設など幅広い実績を持っています。

設計プロポーザルにより選定され2016年にオープン。

施工は小梅に本社を置く新津組。軽井沢で別荘建築を数多く手がけている建設会社。

建築の特徴

道路側のエントランス周り。浅間山産の溶岩石が使われている。建物の邪魔をしないオブジェ。
長大な形状を柱と屋根により変化を与えている。
南側を駐車場。北側を広場としている。建物の切れ目からは浅間山が見える。
デッキ下には彩りのよい果樹が置かれている。まるで建物の植栽計画の一部であるかのように置かれていて好感がもてる。
広場側
建物の隙間から浅間山を望む
アトリエ・ド・フロマージュのマルゲリータピザ

東西100m近くある平屋のカーブした大屋根下に張り出した正面の庇の下にはデッキが敷かれ販売用の果樹などが彩りよく並べられています。

ランダムに林立する柱は軽井沢の森をイメージ。建物に使われている木材には地元のカラマツ集成材などが使用され、地産地消が実現されています。

各スペースの間から覗く浅間山の姿は建物の額によって切り取られ、場所ごとに違った印象を与えています。

建物の正面をどちらに向けるか、という検討の中では見晴らしの良い浅間山方面がセオリーとなり得ますが、そうしなかったのは冬季の日照や道路からのアクセスを意識した顔向きを重視したのではないかと思います。

軽井沢でありながら決して気高い印象はなく、キレイでまとまりのある使われ方がされていれ印象を受けました。

アクセス

県道157号線沿いに位置。カーリングで有名なアイスパーク軽井沢の裏手にあります。