mAAch ecute神田万世橋

mAAch ecute神田万世橋

2019年4月17日

概要

東京都千代田区神田須田町にある旧万世橋駅をリニューアルした商業施設。1912年に中央線が開通したことにより駅舎が設けられました。

関東大震災で消失後、1925年に簡易的に再建され1943年まで駅として稼働。2006年までは70年近く鉄道博物館として運営されていましたがさいたまに移転。その後リノベーションされ2013年に「マーチエキュート万世橋」としてオープンしました。

設計と施工会社

リニューアル設計はJR東日本系と「みかんぐみ」が担当。みかんぐみは4人のパートナーが運営する建築設計ユニット。個人名で運営するアトリエ系と組織的な設計事務所の中間に位置するような設計事務所で国内外で数多くの実績があります。

下層部は戸田建設。上屋は駅舎や線路など電車に関するインフラを得意とする「東鉄工業」が担当。

建築の特徴

万世橋は江戸時代から問屋や商店が立ち並ぶ商店街として栄えていました。明治になりさらに栄えるこの場所に鉄道駅が作られたのが旧万世橋駅です。中央線としては東京駅は後発駅になります。

関東大震災で駅舎部分は消失してしまいましたが、簡素な駅舎で再建。しかし周囲に神田駅や秋葉原駅が出来たこともあり、利用者は減少。

その後の辿りは概要の通りで、多方面で再活用が熱望されていたこともありJRが主体となり再活用プロジェクトが始動。

当時のレンガ造・アーチ構造に極力、手を加えることなく耐震補強したうえで商業施設として再生。神田川のウォーターフロントという立地的長所もテラスを設けることでさらに魅力を高めています。

ホーム下リノベーションは数多く見られるようになりましたが、その代表作といっても良いのではないでしょうか。

17ほどの区画に飲食店や雑貨店などが並ぶ。ブルーボトルコーヒーや常陸野ブルーイングなどの話題店も入店している。

 

万世橋からの夜景。神田川のウォーターフロント。アーチ状の連なりが見事に小店舗の区画にマッチしている。
mAAchのパンフレット。意図的に背景が消されている。当初の万世橋の見え方を意識したのだろう。
大正時代の万世橋駅の模型。現在の隣接道路とは異なっている。
床下に当時の遺構を見せる。

アクセス、見学

JR秋葉原駅下車徒歩5分。