デュオヒルズセンチュリー”マンション広告の読み方”敷地編

デュオヒルズつくばセンチュリーはつくば市竹園に建設中のマンション。2月からの販売に向けた広告についていろいろ分析して見たいと思います。

敷地の履歴

この敷地はもともと何だったのか。結論から言いますと「公務員宿舎跡地」です。

つくば市内には国策により国などの研究機関等が集積しており、これらの住居面の受け皿として公務員宿舎が計画的に整備された経緯を持ちます。ほとんどの公務員宿舎は財務省が保有していましたが、平成16年に研究機関等が一斉に「独立行政法人」へと組織を鞍替えしました。

これと同時に財務省が保有していた公務員宿舎の多くは各独立行政法人等へ譲渡されましたが、各法人の人員の縮小などもあり、分配されずに残っていた宿舎は「売却、整理」の対象となりました。この結果、近くでいえば「デュオヒルズつくば竹園」、「ウェリスつくば竹園」のような巨大マンションが跡地に誕生したわけです。

本マンションも「旧公務員宿舎の跡地マンション」の一つとなるわけです。マンション建設に伴い旧建物はすでに取り壊されているので購入者にとっては従前が何であったかはあまり関係のない話かもしれません。強いていえばもともと建っていた建物の解体費用がマンションの販売価格に転嫁されている(これは当然の話ではあります)ことくらいでしょうか。

マンション購入にあたって重要なのは隣接地が何か、そして将来的に何が出来るのかだと考えています。マンションを購入される方にとってはマンション自体の利便性の高さに加えて、「眺望」や「日当り」を求めている人も少なくないはずです。

周辺環境

周辺環境を見ていきたいと思います。ここで言う周辺とは「隣接地」のことを指しています。東側には「東大通り」。西側には「竹園西広場公園」、北側は歩道(ペデストリアンデッキ)を挟み「公務員宿舎(既存)」が立ち並びます。南側も車道を挟み公務員宿舎が既存となっています。

下の図はつくば中心部にある公務員宿舎の売却スケジュール図です。黄色の「H29」が本敷地です。南北にはグレー塗りのエリアがあります。グレーは何を示すかというと「財務省宿舎」と凡例がついています。北と南が「既存の公務員宿舎」となっています。

マンションの購入にあたっては長期の周辺環境の変化を読むことが必要だと思っています。現状、財務省所有の公務員宿舎ですが当面の売却スケジュールには載っていないエリアとなります。つまり財務省が保有している限りは現状から大幅な変化はないはずですが、財務省が手元に残している時点で「将来的な保有が約束されていない」とも取れます。上記で触れたように公務員宿舎は各法人に譲渡済みなので、財務省が自前で使うもの以外は不要と考えるのが自然だからです。

これを違ったアプローチから見て見たいと思います。

南北は現公務員宿舎に挟まれている。出典:つくば市内国家公務員宿舎売却スケジュール(平成30年2月更新)

地区計画

地区計画を見ていきます。地区計画とは用途地域に加えて自治体が独自の都市計画上のルールを定めるというものです。

つくば地区の公務員宿舎は「第1種中高層住居専用地域」が設定されていることが多いですが、このまま民間用地として売却した場合、ルール上限で開発・建築され、これまで維持してきた住環境に大きな変化が生じることが目に見えているため、売却前につくば市が各エリアごとに地区計画を設定したものです。

具体的には建物の周囲に緑地帯を設けることや高い塀で囲わない、壁面線の後退(建物の壁を下げさせる)など周辺に対して圧迫感を与えないよう計画を促すことができます。

下が今回の敷地の地区計画図です。マンションの敷地は肌色で塗られた「中高層住宅地区」となります。東側(東大通り)と北側(ペデストリアンデッキ)には緑地帯を設けるようになっています。

一方注目したいのは「南側のブルー」、「北側の肌色」のエリアです。売却スケジュールでは予定がありませんでしたが、地区計画上はルールが既に定められているわけです。上で触れたように「現在は財務省が保有しているが将来的には売却が前提となっている」ということが証明されます。

出典:竹園第六地区 地区計画計画書

 

長期的な周辺環境の変化を踏まえた部屋の選び方とは

将来的には地区計画上のルール内の上限で開発されることを前提に部屋の位置を検討した方がいいでしょう。南側のブルーのエリアは「中低層住宅地域」となっています。読み込むと「建物の高さは18mを限度」とするとあるため、想定としては「5階くらいまでのマンション」または「戸建分譲地」となるでしょう。

つまり南側は18mを超える建物は建設できないため「長期間の部屋からの眺望を楽しみたい」ということであれば「7階程度以上」をターゲットにするといいでしょう。

また西向きは公園側となるので「長期的な変化はない」と見ていいでしょう。ですので西側は価格も南側に比べて安くなるのでおすすめと言えます。